[PR] キャッシング 比較 たきさんとのっさんの続暇潰し編 2007年03月18日
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たきさんとのっさんの続暇潰し編
諸君、私は無断リンクが好きだ 諸君、私は無断リンクが好きだ 諸君、私は無断リンクが 大好きだ以下略 コメントも大好物です 現在自分内ハルヒ祭り開催中

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荒らしへの対応
【2007/03/18 23:58】 2chネタ
100 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/04(日) 11:57:46 ID:TeEjKS3U
荒らしにキモがられたからって何?って感じなんだが・・・
荒らしに気を使う必要はないので
もっとキモがらせればいいんでない?


101 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/04(日) 12:07:43 ID:yS1sptTl
よーし、もっときもがらせるホロ~。






……スマンorz


102 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/04(日) 12:58:09 ID:MFj+o7uv

 ∧_∧
 (´・_っ・)  あららら・・・
 (っ  つ
 /   )
 ( / ̄∪




103 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/04(日) 13:13:24 ID:5vgTg/6X
「おっす、オラホロってんだ。よろしくな」


104 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/04(日) 13:39:57 ID:2loXfTrl
ホロ「ロレンス、背中が煤けてるぜ?」


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トゥギャザーしてくれろ?
【2007/03/18 23:53】 2chネタ
62 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/03(土) 23:25:12 ID:uMF3aWI+
変な口調で無理矢理特徴つけたヒロインってあまり好きじゃないんだけど、
ホロはそんな感じしないな。

より変な口調になって「トゥギャザーしてくれろ?」とかになっても、
ホロなら許せてしまいそうだ。


69 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/03(土) 23:58:36 ID:ORgrwmkr
>>62
鼻水吹いた
ルーとピンポンか


ロリンスと香辛料
【2007/03/18 23:33】 2chネタ
419 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/10(土) 01:33:15 ID:8L6g18iW
今手元にないんだがロリンスが全財産失って
商会のボスに身体売ってなんとかするのって2巻?


421 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/10(土) 01:45:17 ID:wBcYyaK6
>>419
>ロリンス
4頭身くらいのホロに「やさしくしてくりゃれ?」なんて言われたら(ry

そう。ボスと秘密の関係になって、それをダシに強請るのも2巻。


422 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/10(土) 02:29:24 ID:VP//XT2Q

          |\       |\
          l lヽ`-‐ '´ ̄ `ヾゝヽ
             シ~ /" `ヽ ヽ  `、l
         //, '///|! !∥ ヽハ 、_ヽ   ロリンス・・・
         〃 {_{ノ」」 L|lトヽリ l │ |ヽ
         レ!小l●    ● 从 |、| )
          ヽ|l⊃ r‐‐v ⊂⊃ |ノハ´
        /⌒ヽ__|ヘ  ヽ ノ    j /⌒i !ヽ
      \ /ヽ.| l>,、 __, イァ/  ///ハ      _,.-,´
.        /ヽ./| | ヽヾ、 /,{ヘ、__∧/ハ !    , ',´;.;./
       7ヽ< } /   l丶× / ヾ l l''ハ∨,、,. '";.;.;.;.ソ













ロリンスはねーよwwwwwww

狼と香辛料の簡単なあらすじ
【2007/03/18 23:28】 2chネタ
368 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/09(金) 02:31:52 ID:0bT3WTNU
おもしろそうなので読んでみたいんだがどうよコレ


369 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/09(金) 02:39:24 ID:/w2m3bBS
まぁ、面白くもない話なら4巻でスレ12も消費していないよ、とは思う。


371 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/09(金) 05:15:43 ID:Z+UOAYfQ
>>368
掻い摘んで書くと獣耳獣尻尾がヒゲ商人と旅をする話


372 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/09(金) 08:19:12 ID:zwYDZUlW
>>371
的確だな


374 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/09(金) 09:42:04 ID:YIrwMGHD
>>371
これだけ見ると
あのますむらひろしが描いた「銀河鉄道の夜」みたいな作品に思えてくる

数年後
【2007/03/18 23:22】 2chネタ
284 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2007/02/03(土) 19:38:57 ID:v0FCyWoM
保守がてら小ネタ投下。


285 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2007/02/03(土) 19:41:07 ID:v0FCyWoM
己が櫛枝実乃里という少女に淡い恋心を抱いていた高校時代ははるか昔のことで、
結局はその想いも実ることなく過ぎ去ってしまった。
高校を卒業した俺は無事に大学に進み、泰子の面倒を見て、朝食を作り、掃除をし、
そして同じ大学に進んだ大河と共に過ごす毎日。
いつの間にか彼女は俺の生活の一部に溶け込んでいたのだ。

俺は彼女と居ることで、言葉で言い表せないような安心感、生活臭というものを感じていた。
それは彼女も同じだったようで、いつの間にか気が付いたら肉体関係を持ってしまい、
その居心地のよさに漫然と日々を重ねてしまっていた。


―――そして、気が付いたときには子供が出来てしまったのだ。

当然といえば当然か。泰子が出勤している間にあれだけ見境なくやっていれば。
しかし、あの小さい体でよくも妊娠できたものだと感心してしまう。
実に女体の神秘というのは男には理解し難いものである。
まあ出来てしまったものはしかたない。男らしく責任を取ろうと結婚を申し込んだのはいいが、
「犬のくせに、結婚してくれですって?生意気なこといってんじゃないわよ」
照れてるのか素直になれないのか、どうにも快い返事を聞かせてくれなかったのだ。

だがそのときの俺は熱くなってしまって、結局口論の末にすっかり険悪な雰囲気になってしまった。
彼女はすっかり機嫌を損ねてしまったようで、もはや取り付く島も無い。

「子供は私が一人で育てる。あんたなんかに頼らないんだから」
何だと?俺の、俺の可愛い子供が、奴一人の手で育てられるだと?
想像するだけでぞっとする。そう、俺が初めて来た時のマンションの部屋を想像すればいい。
あんな不潔で劣悪な環境に自分の子供が置かれることは絶対に許してはならないのだ。

「頼む、それだけはやめてくれ……俺の子供をみすみす虐待させるわけにはいかないんだ……」
「虐待って何よ!私がそんな母親になるとでも思ってるの?」
あの汚さは絶対に虐待ものだと思うのだがどうだろうか。
「お願いだ、結婚してくれなくてもいい、せめて子供の養育だけは俺にやらせてくれ……」
「結婚してくれなくてもいいって何よ?いつもする時愛してるって言ってたのは嘘だったの?」
……確かに言った。嘘ではない。
「嘘じゃねえよ、愛してるよ!でも、お前が結婚したくないって言ったじゃねえか!」
「結婚したくないなんて言ってないじゃない!私だって、その……」
最後の方は少し口ごもっている。どうやら少し態度が軟化してきたらしい。
ここが押しどころだ。もはや恥も外聞も無い。何せ今は一世一代の大勝負の時なのだ。
ええい、もうどうにでもなれ。
「飯は俺が作る、洗濯も掃除も俺がする、だから子供を俺にも育てさせてくれ!」

その後も拝み倒し、なだめ、懇願したことにより、
彼女はようやく機嫌を直してくれて俺の話を真剣に聞いてくれるようになったのだ。
本当に、情けないのだった。どうしようもなく、己は犬だった。
その時の俺の筆舌しがたい労苦は敢えて語るまい。

そうして―――己と『彼女』は結ばれた。


286 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2007/02/03(土) 19:43:15 ID:v0FCyWoM
「……」
気がつくと、自分はいつもの布団の中にいた。
外から聞こえるのは雀のさえずり。いつもの朝の光景だ。
「夢、か……」
なんて夢を見てしまったんだ、俺は……

「おはよう。ねえ、大丈夫?ずいぶん顔色悪いけど……」
そう言って俺を覗き込むのは見慣れた顔。小柄な、非常に小柄な少女。
「いや、なんでもない。ちょっと悪夢を見てただけだ。」
そう、悪夢だったよ、あれは。
しかし今は夢を気にしている場合ではない。
洗濯と掃除をし、我が家の飢えたる住人のために朝食を作らなければならないのだから。

「あ、私もお掃除手伝うから!」
そう言うと掃除機を持ちだして部屋を動き回る少女。
その部屋に居るのは、起きたばかりでいまだ寝ぼけ眼の母親。
俺はそのいつもの風景を見て、平和だなあ……と幸せをかみしめながら、
最近急速に目つきが悪くなってきた少女の将来に一抹の不安を感じていたのだった。


287 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2007/02/03(土) 19:55:49 ID:y1c/s6a9
>>286
GJ!!
つか5,6年後普通にこうなってそうでワロタw


288 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2007/02/03(土) 22:06:59 ID:m/95Ell6
未来大河デレすぎw
しかし基本美少女顔に目つき悪い子って萌えるな


289 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2007/02/03(土) 22:12:01 ID:FcYVsIWI
>>286
Good。
きっと目つきは悪かろうが可愛い子だ。


これは俺も思った。
【2007/03/18 23:06】 アニメ
41 名前: イラストに騙された名無しさん 投稿日: 2007/03/03(土) 15:40:22 ID:TZzyPZ4y
1巻の面白さを100とすると、2巻は130、3巻は150、4巻は50


42 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/03(土) 16:54:02 ID:nO2DTvv0
4巻も100~150くらいはあったな、おれは。


43 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/03(土) 16:56:11 ID:8KVJ6N5D
三巻はロレの心中がバレてしまうところがやはり大きいよな
四巻はイチャイチャ度が低かった


44 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/03(土) 17:16:58 ID:KeCjLMY7
いやいやいやいや。


45 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/03(土) 17:27:43 ID:bqoXI2kF
>>43
どう読んでもだだ甘だろ。


46 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/03(土) 17:37:47 ID:8KVJ6N5D
正確に言うとエルザエヴァンコンビにイチャイチャアドバンテージを
持っていかれた感がある


47 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/03(土) 17:58:07 ID:Erh9ndOZ
4巻はロレンスの視点から読むと「ホロと仲良くなったの巻」でしかないのだが、
エルサの視点から読むと結構ぐっときますぜ。
2回読むんだ。俺も1回目は「ちょっとパワー落ちたな」とか思ってた。


48 名前: イラストに騙された名無しさん 投稿日: 2007/03/03(土) 18:18:29 ID:MgtX70N0
経済:人間ドラマ=7:3
ぐらいがいいと思うンだけど
四巻は
経済:人間ドラマ:はいはい狼の奇跡奇跡=1:6:3
ってかんじでなんかなあ。
もっと金の話してよ



50 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/03(土) 18:33:30 ID:8KVJ6N5D
あまり経済に拘る必要は無いと思うがな・・・
ロレが商人だから商人的思考で物を見るのはわかるが
商人としての領分を越えてしまったら通用しないのは当然だし
そこでホロの力を借りるのなら仕方ない


52 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/03(土) 18:48:12 ID:7Ilz7MKu
ロレだって大商会のお偉いさんってわけじゃないしな。
一介の行商人にどうこうできる事態じゃなかったのが、ホロのおかげで何とかできたって話で。


53 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2007/03/03(土) 19:28:39 ID:02qzgDnU
>>47
そうね
ロレ&ホロの危機じゃないから
最悪トンヅラすればOKという安心感があったからな


独り言
【2007/03/18 22:53】 マンガ・小説
狼と香辛料4巻まで読了。

うん、ヤバい。これはヤバい。非常におもしろい。ちゃんとした感想的なものは気が向いたら書くかも。今回は適当に。


1巻
( ゚Д゚) ホ、ホホホ、ホロおおおおおおおおおおおおおおおお!!
ホロかわいすぎ。


2巻
( ゚Д゚) ホ、ホホホ、ホロおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!
ホロかわいすぎ。


3巻
( ゚Д゚) ホ、ホホホ、ホロおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!
ホロかわいすぎ!!!!


4巻
( ゚Д゚) ホ、ホホホ、ホ、エルサああああああああああああ!!
エルサのロレンスに対するツンツンがかわいすぎ。ホロ影薄い……。でもそんなホロも好きだぜ(←?)



こんな感じ。

通い妻相馬広香 Vol.4
【2007/03/18 22:00】 アニメ
通い妻相馬広香 Vol.3を先に読んでください。






18禁注意!!!!










158 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/12/31(日) 04:55:31 ID:KKkDrr1U
>>119-122
>>132-139
>>147-149 の続きと言うか、コレでラストです。

前回投下分、テキスト量倍くらいにした方がいい感じになったっぽいなぁ、
と思いつつも書き直さずに続きいきます。




159 名前: 1/8 [sage] 投稿日: 2006/12/31(日) 04:56:21 ID:KKkDrr1U
田村とキスしてる。
頭に血が上っているのが自分でも分かった。
腕の中にある田村の体温が気持ちいい。
あたしの中に始めて感じる衝動。
でも、初めてだからどうして良いか分からなかった。
「うわっ、相馬?」
もっとキスしたい、ずっとキスしたい。
夢中で田村の唇に甘えていると、田村が後ろに倒れた。
一瞬離れただけなのに、それだけで胸の奥が切なくなる。
「やぁ……離れないでっ、田村ぁ」
もう一度キス。
ちゅ、って音を立てて、田村の唇を吸ってみる。
ただ唇を合わせるよりも、田村に密着できた。
厚くなった身体が何かを求めているけれど、あたしにはそれがなんだか分からない。
「そ、相馬?」
狂ったようにキスを重ねるあたしに、田村が何かを言おうと開いた口にまたキス。
「ひゃっ」
あたしの唇に田村の舌が当たった瞬間、くすぐったい様な初めての感覚。
びっくりして固まったあたしを、田村が優しく抱き寄せる。
「お、落ち着けよ?な?」
耳元で田村の声が聞こえる……
あたしの胸が田村の胸に密着している。
[READ MORE...]
通い妻相馬広香 Vol.3
【2007/03/18 20:05】 アニメ
通い妻相馬広香 Vol.2を先に読んでください。









146 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/12/27(水) 02:18:02 ID:CZdzTVi+
眠い、だるい、頭痛い。
風邪か?
>>119-122
>>132-139
の続き行きます。

短いですが、忘れられないように。


147 名前: 1/3 [sage] 投稿日: 2006/12/27(水) 02:18:37 ID:CZdzTVi+
重大な用件=相馬の着替えの都合。
相馬は気にせず言ったんだろうけど……うちは男兄弟しか居ない。
母親の服を使うと……
例1
黙って使って、使用がばれる。
親の不在時に母の服で女装する田村雪貞。
例2
素直に言う。
親の不在時に同級生が自宅で着替える事態。
……はっきり言おう。
無理だ。
相馬には悪いけど男物で我慢してもらう事にする。
部屋まで戻って自分の着替えを引っ張り出す……
何着か取り出してみるが……
今日の相馬の服と、いつか見た相馬の私服姿を思い出して苦悩する。
普通男子高校生の衣装にはあんな美少女に着せられる服は入ってないだろう……
暫く悩んだ後に、兄貴の入学式のときの服が……
「バイトして買った何とかってブランド物だったよな?」
うむ、なんだか知らんが、高げな服なら相馬に位負けしないであろう。
「辞書貸したしな」
利子だ利子。
俺のと違って色々入った兄貴のクローゼットを開ける。
奥の方に仕舞ってあったスーツの……
「上着はいらんし……ズボンとワイシャツだけでいいか」
一度しか着てないくせに、きっちり付いたクリーニングのタグを外して脱衣所へ。
もちろんノックは忘れない。
開けた途端に半裸の相馬が、『きゃー』とかって……
ノックしない方が良かったかもしれん。
幸いにもというか、不幸にもというか、相馬はシャワーを浴びていた。
曇りガラスの向こうに肌色の塊が見えるのって……
早く立ち去るべきだろう……
持ってきた着替えを適当な所に……って
見回すと視界に入ったのは、相馬が脱いだ服。
綺麗にたたまれているが、
(なんで一番上がぁぁぁ)
男子には刺激の強すぎる表面積の小さい布が一番上。
(け、けしからん……)
そーっと手にとって見る。
なんだかまだ暖かい気がする……
自分の喉がゴクリと音を立てるのを人事のように聞く。
こ……これが相馬を……
「田村?」
ぎゃだぁぁぁぁぁぁ
叫びだしそうなのを必死に押さえ、上ずった声で返事をする。
「ヤ、ヤア、ソウマ、キガエヲ、ココニ、オイテオクヨ?」
「?……ありがと」
ば、ばれなくて良かった……
荒い息を抑えながら、煩悩を刺激する危険物を洗濯機の中に廃棄。
「洗剤、さっ」
ピっと言う小さな音共に洗濯が始まる。
「……危ない所だったぜ……」
田村雪貞、危うく変態の仲間入りをする所だった……
一仕事なし終えた達成感と共に、俺はリビングまで退却した。


148 名前: 2/3 [sage] 投稿日: 2006/12/27(水) 02:19:18 ID:CZdzTVi+
……田村の趣味かしら?
それにしてもこれは……
「バスタオルよりましかな……」
小さく溜息を付いて、ワイシャツを身に着ける……
下着も何も他の物はみーんな洗濯機の中……
ちゃんと洗えてるのか、それはそれで不安だけどこの際それは追いとくとして。
着てみるとちょっと大きめで丈が余るし、
ズボンの方はサイズが合わないから穿けない。
「真面目な話しようと思ってるのに……」
田村の事だから、変な思惑が有ってこんな格好させた訳じゃないと思う。
……そもそもあたし多分抵抗しないし、田村がそのつもりなら。
この格好で田村の前に出るのがかなり恥ずかしいけど……
音を立てないようにリビングまで歩いていく。
「相馬あがぁぁぁぁぁ」
あたしを見た瞬間、田村の口が開きっぱなしになる。
「なんっ……おまっ……破廉恥なっ」
「誰のせいよっ」
やっぱりこいつ、わざとじゃないのね……
「人の服洗濯して、置いてあるのがコレだけってなによっ、変態っ!」
真っ赤に成ってた田村が、あっと言う間に真っ青になった。
「あー、その……ゴメンナサイ」
良いなぁ……こんな風にじゃれあえる友達って……いつ以来だろう。
「あたしにこんな格好させて、どういうつもりなの?田村」
しどろもどろの言い訳を聞きながら、田村を見つめる。
『松澤さんって子によろしくね……あたし……居ない方が良さそうだから』
『田村が幸せになってくれるといいなっ、って思ってるよ?』
『友達では……居てくれるのかな?』
言いたいことが沢山で、何から言おう……どれを伝えよう……
まだ言い訳を続けている田村を見ると、胸の奥が痛くなる。
これで最後にしなきゃ、お別れ言わなきゃ……そう思うと……
「っっっ……」
「相馬?」
な……んで?
「おなか……いたい」
あたしの……馬鹿。
駆け寄ってきた田村が、心配そうに覗き込んでくる。
「なっ、薄着で冷えたせいか?俺のせいなのかっ」
違うよ……ごめんね田村……あたし……
田村と別れるって思っただけで……あたしなんかより他の子の方が田村を幸せに出来るって思ってても……
理性じゃなくて、心が拒否した。
身体もそれに従うくらいに強く。
「ごめんね……田村」
『松澤さんに田村返してあげるの無理だよ』
「いやっ、俺のほうこそ……あ、薬とか何かっ」
走り出そうとする田村にすがり付いた。
「いいから……ちょとだけ……こうしてて……」
立ち上がりかけた田村の膝の上にもたれ掛る。
「膝枕?」
こっくり頷いてあぐらをかいた田村の膝の上で丸くなる。
「膝枕ってこーだっけ?」
違うけどさ……こっちの方が良いな。
「だめ?」
恐々聞くと田村が何も言わずに頭を撫でてくれた。
……とてもとても幸せで……
『さよなら』なんて言えないって……
ここが世界で唯一あたしが安らげる場所だって……
うれしいけど悲しいことが、はっきり分かった。


149 名前: 3/3 [sage] 投稿日: 2006/12/27(水) 02:19:51 ID:CZdzTVi+
頭を撫でているだけで、ゴロゴロ喉を鳴らしだしそうな巨大なにゃんこ。
今の相馬はそんな感じだった。
「まだ痛いか?」
俺の質問に帰ってくるのはふんわりとした笑顔。
……こいつ、もう平気なんだな。
それが分かっても、さっきの本気で苦しんでた相馬の顔や、
今の幸せそうな相馬を見ていると。
(もー良いんなら、どかないか?)
などと言えるわけもないし、何より膝に当たる相馬の胸が色々な意味で俺を行動不能にする。
実際問題、相馬が離れてもどの道俺は立てない。立ってるけど。
相馬が幸せそうならそれで良いかと、黙ったまま頭を撫で続ける。
濡れた相馬の髪からは、なんだかいい香りがしたし、
密着している相馬の身体は、お風呂で暖まった所為か熱かった。
目を細めた相馬が、幸せそうに俺の膝やお腹に頬擦りし始める……いや本当の猫じゃ有るまいに。
俺も調子に乗って、猫や犬を撫でるように頭から背中までを一直線に撫でてみた。
よっぽどビックリしたらしく一瞬全身を硬直させた相馬だったが、
ちょっとだけ悩んだ後、俺が撫でやすいように体勢を整える。
背中を撫でやすいように……俺の首に抱きついてきた。
相馬の身体がすっぽりと俺の腕の中に納まる。
一緒に通学する時に感じた、相馬の香りに包まれて、理性が綺麗に飛びそうになった。
胸には柔らかい感触が当たって、膝なんかよりもずっと気持ちよかったし、
シャツの裾から伸びる白い足は、布一枚下の相馬の裸を想像させる。
「ふ……ぁ……」
背中を撫でるだけで耳元に切ない吐息が聞こえる。
自分の心臓の音がうるさい位なのに、その声だけははっきりと聞こえた。
(今……この家誰も居ないんだよな?)
そんな事ばかりに頭が回る。
(当分誰も帰ってこないんだよな?)
相馬もそのことを知っているはずで……
猫のように甘える、背中を撫でるだけで小さく震える身体。
松澤のことを考える。
裏切っても多分あいつは何も言わずに……
「田村……『松澤さん』の事考えた?」
――――こいつはエスパーか?
「田村が『松澤さん』の事を好きでも、あたしはあんたが好きだからさ」
……すきにしていいよ。
小さな小さな声が、確かにそう聞こえた。
「なんて顔でいいやがる……」
悲しそうに泣きながら、『好きにしろ』って……お前……
こぼれる涙を唇ですくって……そのまま唇を奪う。
相馬の力が全て抜けて、さっきまでと比較にならない位勢いよく泣き出す。
「いや、まて……そんなに嫌か?」
軽くショックだ……
「ちがっ……ばかっ……田村からしてくれたの始めてっ……」
初めても何も、キスなんて相馬に無理矢理された一回だけだぞ?
ファーストキスの強奪犯に指摘すると驚かれた。
「う……そ……じゃ、キスしたのあたしだけなんだぁ」
妙に弾んだ語尾の後、今度は相馬の方からキスをされる。
何度も何度も繰り返して。
唇も、胸も、指先すらも、相馬に当たる所が気持ち良かった。
痺れるような頭に相馬の声が届いた。
「ねぇ……田村……」
「?」
「わがままかも知れないけどさ、田村の初めてあたしに頂戴?」
ちょっと苦笑した……普通と男女逆じゃないか?
そして、相馬の決意にどう答えるのか考えて、
返事の代わりに相馬にキスを返した。


150 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/12/27(水) 02:20:35 ID:CZdzTVi+
……微エロ……いや、まだえちぃシーンまで付かかったですよ、ごめんなさい。
流石に次回は大丈夫ですが。

ではっ、また


151 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/12/27(水) 03:56:46 ID:04comSv6
GJ!
堪能させてもらったよ!


152 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/12/27(水) 08:38:05 ID:QondWIBb


      ∧∧     ∧∧     ∧∧    ∧∧    ∧∧    ∧∧     ∧∧
キタァ━━(*゚∀゚)━━(,*゚∀)━━(  *゚)━━(   )━━(゚*  )━━(∀゚*,)━━(*゚∀゚)━━ン!!!
     と  つ   /  つ     l  、)   と  |    ⊂ 〈   r 、  ⊃   と ⊂)
    ~(_,,つ   ~  〈     ~  )   /  ~  と  ~   ヽ、_ノ~   〉  つ
       し'    (/"ヽ)    (,/し'     し"ヽ)    し'     (,/      .し'")


















wktkwktk

通い妻相馬広香 Vol.2
【2007/03/18 02:00】 2chネタ
通い妻相馬広香 Vol.1を先に読んでください。











132 名前: 1/8 [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 04:20:01 ID:4a7WMG3s
シュルリと言う布ずれの音ともに、相馬の女らしい身体にエプロンが巻きつく。
「よしっ、嫌いな物とか無いわよね?」
そんな事を言いながら振り向くエプロン装備の同級生。
(やっべぇぇぇぇぇ)
「待て、相馬マテっ」
「はえ?」
間抜けな声を上げた相馬を放置したまま自分の部屋まで駆け込む。
デスクライトに結ばれた俺の心の支えを手に取る。
「神様、仏様、松澤様、どうか俺に理性をぉぉぉぉ」
ヤバイです皆さん。
相馬広香が可愛すぎます。
クラスメートの女の子が自分に食事を作ってくれる。
それだけでも理性のピンチなのに、ヤツと来たらその上美人なんです。
松澤の手紙を手紙入れにうつした為、ちょっとへにゃっとしてしまったお守りをデスクライトからほどく。
受験の時より切実にそれを握りながら心に誓う。
(相馬の為にも、松澤の為にも理性を失わないようにしよう)と。
理性を失って即どうこうという事も無いだろうけど、
松澤を裏切るのも、勢いで相馬を傷付けるのもごめんだ。
深呼吸をしてから、キッチンに戻る。
「どうしたの?」
不思議そうな顔をした相馬は、やっぱり綺麗で……
「イヤ、ナンデモナイデスヨ」
学校で見るよりずっと魅力的に見えた。
「変な田村……で、嫌いなものは?」
好きなものが多すぎて困ってるくらいです……
一人に絞れない馬鹿な俺。
「特にございません」
何よりこの状況で出されたものを食べれないのは、男じゃないし。
「ん、じゃあちょっと待っててね……頑張るから」
……か、可愛いことを。
「手伝おうか?」
俺なんかが出来ること有るのか不安だけど、念のために確認する。
「ん~~、特に無いかな……あ……じゃあ、一つだけ良い?」
暫く考え込んだ後、何かを思いついたらしい相馬に胸を張って宣言する。
「おぅっ、任せろ、何でもするぞっ」
「あのね……田村、あ、あたしね田村の為にお食事作るから……」
はて?作業を頼まれるんじゃないのか?
「そこで……見てて、その方があたし頑張れるし……」
ぎゃぁぁぁぁ、相馬さん微笑まないでっ。
破壊力抜群の相馬の笑顔に押されて、俺はガクガクと頷く事しか出来なかった。


133 名前: 2/8 [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 04:20:33 ID:4a7WMG3s
こんなに料理が楽しいのは初めてだ。
田村のお弁当を作る時も楽しいけど……
今日は食べてくれるかな?とか
受け取ってくれるかな?とか
そんな事を気にしなくても良いし……何より側に田村がいて、
松澤って子じゃなくて、少なくとも今はあたしを見てくれている。
それだけで泣きそうになるくらい幸せ。
「田村は味付けどれくらいのが好き?」
味の濃さとか、自分の好みをあまり気にしたことが無さそうな田村がしどろもどろに答える。
……可愛い。
「あたしの好きにして良いかな?」
もし……田村が良いって言ったら、明日も来たいけど……
念のために明日まで持ちそうな物も作っておく。
お腹すいたら可哀想だもんね。
もちろん優先するのは、今日の晩御飯。
蜂谷先生が『男の子は肉食獣』って言ってたから肉料理。
お弁当のメニューの延長だけど、田村ちゃんと食べてくれるかな。
あたしのレパートリーで最近増えたものは、圧倒的にお弁当用が多い。
家で暇な時、田村に作ってあげる料理を考えるのが好き。
勉強だって手を抜けないけど、あたしの時間は最近田村のために回っている。
その成果を……
(ちゃんと見ていてね?)
こっそり後ろを窺うと、田村は約束した通りこちらを見てくれている。
「あ、座ってていいよ、もうちょっとかかるし」
にやける顔を隠すため、ことさら料理に集中するフリをした。
(田村があたしを見てくれている)
それだけで幸せ。


134 名前: 3/8 [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 04:21:06 ID:4a7WMG3s
出てきた料理はハンバーグだった。
弁当の時と違って、ちゃんと夕食サイズ。
コンロではまだ何かが煮込まれていた。
「あ、もうしばらくコンロ借りるね?」
好きなだけお使い下さい、としか言いようが無い。
しかし……
「相馬って、嬉しそうに料理するのな」
母親など日によっては、
全身全霊で『めんどくさーい』『やるきなーい』
と自己主張していたが……(限度を超えるとその日は外食になったり)
相馬は嬉しそうに、楽しそうに料理をしていた。
放っておいたらミュージカルみたいに踊りだすんじゃないかと心配になった位だ。
「だっ、だって……」
あれ?真っ赤になった相馬がもじもじ、していた。
俺何か変なこと聞いたか?
「た、田村の為に料理できるんだもん……嬉しい……よ」
ぐはぁ……駄目です、反則です。
何もいえなくなった俺に、相馬が慌てて話をふる。
「それよりっ、食べて見てよ」
そういいながら俺を見つめる目が、少しだけ不安に曇る。
いつも弁当で食ってる気がするけど……
「あれ?」
「え……ど、どっか変だった?」
泣きそうになりながら自分の分を食べてみる相馬には悪いけど……
弁当の時とは別物だった。
「美味い」
「ふぇ?」
どこが変か分からなくて半分泣きの入った相馬を褒めちぎる。
「これ弁当の時より、ずっと美味いよ。あー冷めてないからか、本当はこんな味なんだ……へーうん、美味い美味い」
出来立てのせいか、料理する所を見ていたせいか……
そうか……自分を好きな娘が目の前で調理してくれたせいなのか……
いつもよりずっと美味い。
「と、当然でしょ、あたしが料理したんだから」
安心した様子の相馬が食事を再開する。
俺も急いで食べる。
「田村、そんなに慌てなくても、まだ有るってば」
「ほら、ソース跳ねたよ?」
「おかわり食べる?」
相馬は暇さえあれば俺の方を気にかけていた。
「食った~~」
「お粗末さまでした~」
食器を下げようとする俺を遮って、相馬が一人で洗い物を始める。なんだか妙に幸せな瞬間だった。
(新婚みたいだ……)
自分のそんな考えに慌てる。
(な、流されるな……俺)
ポケットに突っ込んだお守りを握りなおす。
(うううう、松澤様、松澤様、松澤様、松澤様)
やばい宗教にはまった人みたいに、心の中で人名の連呼。
そんな間も相馬は鼻歌なんぞを歌いながら、洗い物。
……ヤバイ……これは……萌える。
色々と葛藤する俺を救ったのは、電話のベルだった。
「あ、ちょっとごめん」
「うん、洗い物してるから」
相馬を置いて、電話に駆け寄る。
「はい、田村ですが、どちら様でしょうか?」
「……田村君?」
……こ、この声はぁぁ
「…………今ひとり?」
いつだって一番聞きたいはずの声に、脳内で絶叫を上げる。
(スパイ、だ……スパイがいるぞ!)


135 名前: 4/8 [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 04:21:38 ID:4a7WMG3s
洗い物を終えて、鍋を覗く。もう暫く煮込んで……
これからの手順を頭の中で思い出しながら、田村を待つ。
田村の目の前でノートやレシピを開くような真似は出来ないから……
失敗も出来ないし。
テストなんかよりずっと心地よい緊張感に酔いながら、田村の方を見る。
なぜか直立不動の姿勢で電話に出ていた。
(なーにやってるんだか)
先生達が旅行中は……
田村に電話できるんだよね?
携帯が無い田村と、夜中に電話するチャンスなんだー。
夜中とか朝とかに、田村の声を聞ける……凄く嬉しい。
電話しても良いか、今のうちに聞かないとね。
ドキドキしながら田村を待つ。
結構長電話。
(あたしとも長電話してくれるかなぁ……)
ちょっと怖い。
あ、やっと終わった。
ぎこちない笑顔を浮かべながら、田村があたしの側に来る……
これ……は、覚えがあった……
田村と相思相愛に成った、そう思った次の月曜日の田村の顔。
そんな緊張した顔を見て、今の電話の相手を悟る。
……松澤さんだ。
会った事は無いけど……ずるいよ……
あたしは毎日努力してる。
田村にあたしの方を見て欲しくて……頑張っているのに。
あれだけ近かった空気が、『松澤さん』の電話一つで……
「あー相馬、今日はもう遅いし……」
田村の声は遠くから聞こえてくる。
分かってる、田村は『松澤さん』が一番大事で、一番好きで……
「相馬?」
黙り込んだあたしの顔を、心配そうに田村が覗き込んでくれるけど、
そんな些細なことすら辛くって、涙が出てくる。
「わぁっ、ちょっと、相馬、どうした?どっか痛いのか?」
……痛いよ田村……心が折れそう。
辛いよ田村、どうしてあたしを……好きになってくれないの?
ただ泣き続けるあたしの頭に、田村の手が乗って小さく動く。
こんなに優しくしてくれるのに……
心があたしの方を向いてないのって……
「残酷……だよ?」
小さく呟いた声に田村が反応して、
「相馬どこが痛いんだ?もう一回言ってくれ、薬箱とか有るし」
田村の声に少し和んだあたしは、顔を上げる。
ちゃんと挨拶して、今日は帰ろう。
長期戦に成るのは分かっていたし、まだ……一番じゃないのは覚悟しているから。
そう思ってあげた視界に、あたしの頭を撫でていた田村の手が入った。


136 名前: 5/8 [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 04:22:10 ID:4a7WMG3s
またも高浦の注進で、松澤は俺が今日ひとり留守番だと知ったらしい。
……あの一件以来、高浦は松澤に頭が上がらない。
まぁ……それを積極的に利用する松澤じゃないけど。
それでも、高浦は出来る限り松澤に気を使っているらしい。
(あいつ絶対俺より松澤と電話してるよな……)
それに電話の向こうでは松澤のお父さんが全力で妨害していた。
ちなみに奴は結構美声だし、カラオケの持ち歌も分かった。
そんな妨害工作にもめげずに松澤と少し話せて、ちょっとラッキー。
こんな半端な時間に電話してきたのは、高浦の妹の指示らしい。何者だ?
自分のせいで、と俺がバイトをすることをやたらと気にしていたから、
鎌倉旅行にいけなくてへこんでいた事など棚に上げて、
「いやいや、松澤と電話できるんなら、毎年でもOKっすよ」
などと強がったり……他愛の無い話を、松澤の父親が暴れだすまで続けて電話を切った。
(あー俺はやっぱり松澤が好きだなー)
と再確認した俺は、悪いが相馬に帰ってもらうことにして、
「あー相馬、今日はもう遅いし……」
切り出した次の瞬間、相馬の整った顔が歪んだ。

(しまった……唐突すぎただろうか?これでは食べ終わったら追い払うようではないか)泣きじゃくる相馬をいつかみたいに宥める。
きっと今相馬の脳内では俺は食欲間人という認識になっているに違いない……
違うのだ相馬よ……落ち着いてくれるまでと、触り心地の良い頭を撫でる。
(お、泣き声が止まった?)
やっと落ち着いた様子の相馬を撫でていた手が、相馬に見られた瞬間勢いよく弾かれた。
ぱしんという乾いた音と共に宙を舞うお守り。
そーいや、握りっぱなしだった。
「そんなに大事なのっ?泣いてるあたしを慰める時もなんでそんなの握ってるの?
なんでよっ、ばかぁぁぁぁ」
間の悪いことに、相馬はそれが松澤の贈り物だってことを知っていた。
必死に言い訳を探す俺に
ぽちゃん
「「ぽちゃん?」」
思わす俺と相馬がハモる。
二人そろって鍋を見つめると、お守りがぐつぐつ煮込まれていた。
「きゃぁぁぁぁぁ」
俺よりずっと早く相馬が鍋に駆け寄って、
「ちょっ、お前っ何してるっ」
鍋の中身が飛び散るのも構わず、素手でお守りを掴み取っていた。


137 名前: 6/8 [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 04:22:50 ID:4a7WMG3s
「馬鹿っ、お前っ何してんだよっ」
田村の手に掴まれて、流しの水で手を冷やされる。
握ったままのお守りがすっかり水にひたされていた。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
あたしは謝る事しか出来ない。
これが田村にとって大事な物だって知っているから。
もしあたしが、田村に貰ったものをこんな風にされたら……
「わざとじゃ無いっ、本当にっ……ちがっ」
わざとでも、そうじゃなくても、絶対に許さない。
……そう……田村に許してもらえないかもしれない。
田村の大事なものを汚したことよりそれが怖いあたしは、
田村に好きになってもらう資格が無いのかもしれない。
「分かってるよ、相馬はそんな奴じゃないから、いいから黙って手冷やせ」
田村の優しい言葉も、今は辛かった。
「ごめんなさい」
黙って頭をぽんぽんと軽く叩かれる。
「いいから、ちゃんと冷やす」
優しいね……田村。


138 名前: 7/8 [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 04:23:22 ID:4a7WMG3s
十分手を冷やしてから、相馬の細い指に火傷の薬を塗る。
と、言っても一瞬だったせいか直ぐに治りそうだった。
それより……
「相馬さーん」
…………返事が無いただの屍のようだ。
いや……生きてるけど。
すっかり脱力して弱りきった相馬の様子が変だった。
「おーい?」
しつこく声を掛けて、やっと少しだけ反応を引き出す。
「ん?」
ぼんやりと答える相馬。
……こんな状態で夜道を帰すわけにはいかないよなぁ……
今の相馬に釣り糸でも付けて夜道を歩かせたら、変質者が大量に釣れそうだ。
「なんか知らんが、落ち着くまでここにいろよ」
俺がそう言うと、ぼんやりと笑う相馬は……
(か、可愛い……)
とりあえず、相馬がまともになるまでと、その場に留まり続ける。
―――――どれくらい時間が経ったろう。
「ねぇ……田村」
やっと、相馬が話しかけてくれた。
「お風呂と着替え借りて良い?」
ちょっと驚いたけど、鍋の中身がたっぷり掛かった相馬の服はべとべとで、
無理の無い希望だった。
「あー風呂はいいけど……」
「ん……どっち?」
俺の先導に従って、とてとてと相馬が付いてくる。
「タオルはそこ、石鹸とかは適当に使っていいから……あと何かあったら聞いてくれ」
「ん……ありがと」
別人のように憔悴した相馬を見送りながら……
俺は重大な用件に取り掛かる。
覗きじゃないぞ?年の為。


139 名前: 8/8 [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 04:23:56 ID:4a7WMG3s
よその家なので少し悩んだけど、暫く苦労した後に熱めのシャワーを頭から浴びる。
勢いよく流れるお湯で涙を流しながら……
「うえぇぇぇぇぇぇ」
田村に聞こえないように……小声で泣く。
あたし……やっぱり……だめな子なんだ……
頑張っても……電話一本でひっくり返されて、
田村の大事なものまで汚して……
(あたしなんて居ないほうが……田村にとって良いかも知れない)
そう思ってしまった。
(あたしは田村の味方だから……)
その方が良いと思えるのなら……
『松澤さん』の為に田村から離れよう。
お風呂から上がったら、田村に……『さようなら』を伝えよう。


140 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 04:28:49 ID:4a7WMG3s
とりあえず、ここまでー
ちょっと展開が急、書き直すには長いしなぁ……と、とりあえず投下。
……急とか言いつつ、目的の所まで書けてないけども……
またそのうち続き書きます……今日も明日も暇だしねっ

ではっ


141 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 10:03:40 ID:9W++VF74
>>140
wktkgj


142 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 13:39:34 ID:mg27WmaU
>>141
GJ!
クヲリティタカス。相馬モエス。


144 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/12/24(日) 15:05:54 ID:WtbE8p9u
>>140
GJ!!!!!! 
そしてこれからの展開にwktk


145 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/12/26(火) 21:25:49 ID:JpoUBILa
wwwwwkkkkkktttttttkkkkk





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